水の備蓄

災害が大規模で、暫定的な復旧の遅れ、公的支援がなかなか行き渡らない場合に、まず困るのが水の確保になります。水の不足はそれだけで生命の危機が訪れる可能性がありますので、何よりも優先して確保しておくべきものです。

1日あたりの確保しておきたい水の量

私たちは日常生活において、思いの外大量に水を使っていることをご存知でしょうか?

実際に成人男子の場合、1日に必要な水の量を体内摂取だけで考えると、飲み水や食物から平均約2~3リットルは摂取しています。その他に日常生活において、洗顔、トイレ、入浴、家事を含めると、その量は50リットルにも達しています。
ただ、災害時に1日一人あたり50リットルの水を使うことを想定して備蓄するのは非現実的で意味がありません。体内摂取意外にも水を多少は使うことを考え、1日一人あたり、6~8リットルの水を備蓄するのが理想でしょう。
もしそれが難しければ、最低限、摂取量の3リットルは確保しておきたいところです。

何日分の水を確保しておけばよいのか?

防災用として、よく3日分の水は用意しよう、と言われています。この3日分という日数は、ライフラインの復旧や支援物資が届くまでに、最低3日かかると言われていることから出てきている日数です。
確かに今までの災害に照らし合わせてみても、この3日という日数は妥当な数字に思えますが、首都圏直下型の地震が起こった場合、本当に3日という日数は妥当でしょうか?

例えば東京に大きなダメージを与える震災が発生した場合、かつてない大量の支援物資の必要性が出てくることが容易に想像でき、その場合は支援物資の到着までに、3日以上の日数がかかる可能性が高いとも思えます。そういうことまで考えれば、最低5日分の水は確保しておきたいところです。

震災時、本当に困ったのはトイレの水!?

震災を実際に経験した人の話では、水が出なくて一番困ったことはトイレだったということです。
飲み水は食料に使う水は、たとえ備蓄水がなくなったとしても、配給の水でなんとかまかなうことができますが、トイレの水は1回流すためには、バケツ2杯くらいの水が必要なため、配給の水ではとても足りなくて、トイレのために何度も配給をもらう羽目になります。
トイレなんていざとなれば外でするよ、と思っている人もいるかもしれませんが、周りにふんだんに空き地があるのならばまだしも、周りが全て住宅街のような地域ではやっぱり難しく、結局家でするしかありません。
被災したからといって、今までの生活習慣を急に変えられるはずもなく、我慢できることと出来ないことがあります。家族や親など同居している人がいる場合、やっぱりどうしても流したくなります。水はあればあるだけよいです。しかし、備蓄方法も限られているため、現実的には十分な量の水を確保しておくのは難しいですが、可能な限りの方法で水を備蓄することを考えておいたほうが良さそうです。

とはいうものの、トイレ用の水まで十分確保することは現実的に考えて難しい可能性もありますので、トイレ処理は簡易トイレを用意しておくことをおすすめします。簡易トイレについては、以下のページを参照してください。


おすすめの簡易トイレ

水の備蓄方法

1日一人あたり6リットルを5日分確保することを考えた場合、一人あたり30リットルの水が必要になります。4人家族であれば、120リットルの水が必要です。
120リットルというとかなりの量ですから、1つの方法で備蓄することは難しいため複数の方法で分散して用意しておくのがよいと思います。
また、一箇所に保存しておくと、家屋にダメージを受けた場合、水の保管場所にもダメージが及ぶ可能性もあり、せっかく備蓄した水が使えないということも考えられることから、複数箇所に分散して保管しておくことをおすすめします。


通常のペットボトル、保存水

体内摂取する1日一人あたり3リットルの水は、通常のペットボトルか長期保存が可能な保存水で用意したいところです。
5日分の保存を考えると、一人あたり15リットルですが、2リットルのペットボトルで備蓄する場合は一人あたり7.5本のペットボトルが必要になります。4人家族であれば30本必要になります。

おすすめの保存水

雨水タンク

雨水タンクこの雨水タンクはもともと、雨どいに連結し、流れてくる雨水をタンクに貯めて、ガーデニングや洗車等に活用することを目的にしたものですが、非常時の水としても使え、浄水すれば、飲料水としても利用可能です。容量も大きいもので、200リットル以上入りますのでかなりの量の水を確保できます。また、使用したとしても雨が降れば追加で水を備蓄できるのも大きな利点です。設置できる家は限られていると思いますが、設置できるのであれば、ぜひ備えておきたいものの1つです。また、雨水タンクの購入には自治体により助成金が出ますので、チェックしてみてください。

おすすめの雨水タンク

お風呂の残り湯

ユニットバスでも160リットル程度の水が入りますので、飲み水以外で利用する水はお風呂に貯めた水でまかなうことができます。残り湯は出来るだけ捨てずに貯めておくのがよいでしょう。


災害後はしばらく断水する可能性がありますから、トイレの水にも苦労することになりますので、とにかく水を貯められるところには、貯めておくことをおすすめします。